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【香港深度旅】夜空を舞う煙と炎の幻想劇、140年以上続く中秋節の伝統行事「大坑舞火龍」

  • Writer: Fai Redefined
    Fai Redefined
  • 4 days ago
  • 3 min read

みなさんは、香港の秋の夜長を彩る一大スペクタクルをご存知ですか?


月を愛でる伝統的な中秋節の季節。街中に溢れる色鮮やかなランタンや、おなじみの月餅も素敵ですが、香港を深く愛する旅人にぜひ一度体感してほしいのが、大坑(タイハン)の街を駆け巡る「舞火龍」です。



今回は、かつて就職先の外国人同僚に「香港の伝統的な中秋節ってどう過ごすの?」と聞かれたことをきっかけに、久しぶりに友人たちと訪れた、あの熱気溢れる夜の記憶をシェアしたいと思います。

  1. 19世紀から続く、疫病を払う「炎の祈り」


お洒落なカフェやレストランが集まるエリアとしても知られる大坑。普段は落ち着いたこの下町の路地裏が、この時期ばかりは特別な熱気に包まれます。



大坑舞火龍の歴史は19世紀にまで遡ります。当時、村を襲った大嵐と疫病。困り果てた住民たちが、神のお告げに従って線香を無数に刺した「火の龍」を舞わせ、爆竹を鳴らしたところ、不思議なことに疫病がピタリと収まったといわれています。科学的に見れば、線香や爆竹に含まれる硫黄の成分が消毒や駆虫の役割を果たしたのかもしれませんが、現代でもこの歴史的なストーリーが、地元の人々の手によって大切に受け継がれています。


  1. 旅人のための「現地観覧・撮影攻略ガイド」


この感動を現地で味わいたい方、そしてカメラに収めたい方へ、少しだけ実用的なアドバイスを。



開催時期とルート: 基本的には毎年の中秋節(旧暦8月15日)を挟む3〜4日間の、夜20:00〜22:00頃に開催されます。メインルートは「浣紗街」を中心に大坑の路地を巡ります。特に「龍のトゲ(香換え)」や、龍が円を描くパフォーマンスは浣紗街で行われるため、一番の鑑賞スポットとなります。



ベストポジションの確保: 地元の熱気は凄まじく、お勧めの撮影ポイント(浣紗街児童遊園地付近の斜面など)は、夕方16:00にはすでにカメラを持った人々で埋まり始めます。私は17:00頃に到着し、少し外れた路地裏(新村街の角付近)に陣取りましたが、そこでも龍の息吹を十分に感じることができました。


鑑賞時の注意点: 火の龍が通り過ぎる際、パチパチと音を立てて熱い「線香の灰」が容赦なく降ってきます。お気に入りの服は避け、少し汚れてもいい服装で出かけるのが鉄則です。カメラのレンズ保護もお忘れなく!



カメラマンのための撮影テクニック(流し撮り): 暗闇の中で激しく動く火の龍をブレずに撮るのは至難の業。そこであえて「流し撮り」に挑戦してみましょう。シャッタースピードを少し遅め(1/8〜1/30秒程度)に設定し、動く龍のスピードに合わせてカメラを水平に動かしながらシャッターを切ります。背景がドラマチックに流れ、躍動感のある1枚が撮れますよ。参考までに、この日の私の設定は ISO 1600〜3200、絞り f/5.6〜8 でした。


  1. 開催概要


開催期間:中秋節前後,計3日間。(2025年の場合は10月5日(日) 〜 10月7日(火) ;10月6日(月)が中秋節の当日でした。)


開催時間: 各日 20:15頃 〜 22:30頃;中秋節当日は、22:00過ぎから近隣のビクトリアパークへ龍が移動し、臨時のパフォーマンスが行われる予定です。


メイン会場: 銅鑼湾大坑地区の路地一帯

アクセス方法:MTR港島線 「天后駅」A1出口から徒歩約8分。

交通規制・通行止めエリア:イベント期間中、大坑地区一帯は18:00 〜 23:30頃完全な歩行者天国(車両通行止め)となります。タクシーやバスはエリア内に入れませんのでご注意ください。

混雑対策: メインの「浣紗街」は大変混雑し、18:00前には良い観覧場所が埋まり始めます。人混みを避けたい場合は、奥の路地裏で待機すると、間近で龍が通り過ぎる大迫力の瞬間を比較的落ち着いて見られます。


煙の匂いと熱気、そして懐かしい笑い声に包まれた、本当に素晴らしい香港の夜でした。


次の香港旅は、観光地を巡るだけでなく、ローカルの情熱が爆発する「大坑舞火龍」に合わせて計画してみてはいかがでしょうか?ガイドブックだけでは決して味わえない、リアルな香港の鼓動がそこにはあります。

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